ゲイの彼氏

マーケティング史に残る最悪のブランディング!~バービーの彼氏がゲイに~(3)

出典:http://kirakira-0419.blog.so-net.ne.jp/,(参照 2016-12-22)

バービーの彼氏がゲイになってしまった原因はユーザーインタビューにあった!?ユーザーが本当に求めているものとは。

2016.12.22

原因はユーザーインタビューにあった!?

マテル社は少女たちの心をつかむため、5歳の少女たちにユーザーインタビューを行い、その意見を参考に理想の人形を作ってきました。それが的中し、少女たちの憧れであり続けたわけです。

もちろん「イヤリング・マジック・ケン」のときも、マテル社は少女たちにユーザーインタビューを行いました。マテル社の調査に対して、少女たちはイヤリング・マジック・ケンを『かっこいい』と答えました。

しかし、今回のケースでは、その『かっこいいい』の定義が問題となったのです。

元々「イヤリング・マジック・ケン」のファッションのモデルとなったのは、音楽番組やコンサートのダンサーが着ている衣装でした。

少女たちは普段TVを見ながら、その人々を『かっこいいい』と思っていました。
たしかに当時の製作スタッフは少女たちの嗜好をうまく取り入れたともいえますが、少女たちに寄せすぎるあまり、マテル社が本来意図していた「社会の主流となる多くの人を代表する男性人形」から逸れていってしまったのです。

カッシー

少女たちの「カッコイイ」を鵜のみにしちゃったんだね。

ジミー

調査結果が出ているだけに社内の反対派の人も止めきれなかったんだね。

ユーザーの意見はいつでも正しいとは限らない

マーケティングリサーチ(市場調査)を行うときに『面白い』『美味しい』『かっこいい』『かわいい』など漠然な答えだけを求めていては、こういったとんでもない失敗につながることも少なくありません。

「この人いう『面白い』は、一体どういった意味でのかっこいいか?」と意見の真意を探求する必要があります。調査を担当するリサーチャー側で、意見の詳細を詰めて調査票を作成することが重要です。

自動車メーカー「フォード・モーター」の創業者ヘンリー・フォードは次のようにいいました。
「もし顧客に、彼らの望むものを聞いていたら、彼らは『もっと速い馬が欲しい』と答えていただろう。」

消費者はあくまでも「消費のプロ」。消費者に企画を求めてしまうのはマーケッターとしてはナンセンスです。

http://xxxx,(参照 2016-12-22)

ジミー

ヘンリー・フォードは言うことが違うね!

カッシー

私もこういう紳士になりたかったよ。。

ユーザーが本当に求めていることは何か?

ここで近年の例もひとつあげましょう。
iPhoneが日本に上陸した時のことです。多くの消費者からは「赤外線がない」「電話としてでかすぎる」「タッチパネルが使いづらい」「おサイフケータイがない」「ワンセグがない」と大不評でした。

実際に当時の消費者調査では携帯電話を選ぶ基準に、おサイフケータイやワンセグが上位でした。しかし、ご存知の通り、現在では日本人のスマートフォンユーザーのうち半分はiPhoneを使用しています。

http://www.softbank.jp/,(参照 2016-12-22)

また、当時不満として上がっていた、「おサイフケータイがない」「ワンセグがない」「赤外線がない」「電話としてでかすぎる」「タッチパネルが使いづらい」という問題が、最新のiPhone 7でも一つも解決されていないのです。(Suicaは使えるようになりましたが)

逆にユーザーの意見通りのスマートフォンを作り続けたNECやPanasonicはスマホ市場から撤退しています。

消費者が本当に求めているものは何なのか。それをしっかりと探り出すのがマーケッターの手腕であり、マーケティングの面白さでもあるのではないでしょうか。

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