歯科業界の革命児!
歯科業界に革命を起こした男のインタビュー最終回!
2016.10.13
〜前回までの記事はコチラから〜
歯科業界の異端児が語る失敗からの大逆転(1)
歯科業界の異端児が語る失敗からの大逆転(2)
またドラッガリアンを自認する勝野氏は、経営をより深く実践するにはドラッガーの理論を学ぶのが一番だという。
「イノベーションということはどういうことかを考えてみてください。例えば、私の場合、あなたの仕事は何なのか?と問われたときに、歯医者です、と答える。しかし具体的には何を?と、問われたときに、訪問診療をやっています、と答えるようじゃ経営を理解しているとは言えない。
訪問診療をメインにしているということは、当然そのご家族や介護をしている人などとも会う機会があります。その人たちにアプローチできることだってあるわけです。自分で訪問診療という枠だけに限ってしまうことは、自分のビジネスを狭めることになる。関わっているもの全てを対象として、的外れでもいいから、前例のない、見たことのないことをやってみる」
多くの歯科医がビジネスとして発展していかないのは、リスクを嫌うからだという。
また自分のやってきたことに対する自負もある。経営を考えるときには、そういった過去の自分をも変えていくような柔軟な精神も必要だ。
「すぐに結果にならなくてもいいし、少しくらい失敗したっていい。そうすることで、事業の新しい可能性が開けるんです。私はそういう熱い気持ちを持った若い人が大好きです。もしそういう人が経営を学びたいというのなら、喜んで知識を引き継いでもらいたい。うちに来てもらったっていい。
真剣に経営を学ぼうとしている人に来てもらうことは、自分の理念に沿って、組織をより良いものにしていくことにつながります。とにかく考えて、考えて、考えられる人間。そういう人は独立してからも、強みを発揮していくと思います」
たしかに、現場ではなかなかチャレンジングな行動にうって出るのは難しいという場合もある。中小企業ではリスクがそのまま大打撃につながることもあるし、大企業ではリスクを伴う施策はそもそも上が承認しないということもある。
しかし、そういった諸事情を踏まえてなお、挑み続ける姿勢が重要だと勝野氏は語る。
過去の成功事例をなぞった紋切り型のやり方をやればやっている感はでる。
リスクも少ないようにみえるし、何より失敗した時に言い訳がたちやすい。しかし、それで本当に自社の発展や成功、翻って自分のキャリアや満足感につながるだろうか。
考えて、考えて、考え抜く。そしてそれを実行する――
それができているか今一度自分のビジネスライフを一度見直してみたい。
大きな失敗を経験してきた氏の鋭い眼差しには、ただの精神論だと簡単には片付けることのできない強い魅力が宿っていた。
地域に根ざす医院を目指し、外来診療だけでなく、訪問歯科診療に尽力。
日々、進歩を続ける歯科医療の中で常に最先端の治療を提供している。患者の側に立った丁寧な診療やケアは多くの支持を得ており、現在全国に8カ所のクリニックを開院している。
http://www.risseikai.net/